米軍属女性遺棄 基地へ怒りの拳 嘉手納ゲート前で集会


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 【中部】「県民の命を守ろう」―。暑い日差しの中、嘉手納基地第1ゲート前で抗議集会に参加した市民らは、遺体で発見された会社員女性(20)に1分間の黙とうをささげるとともに、抗議で突き上げた拳に悔しさをにじませた。

 米軍属女性死体遺棄事件への緊急抗議集会が開かれた嘉手納基地第1ゲート前の頭上。米軍戦闘機が騒音を響かせ、飛行を繰り返した。基地内には入る「Yナンバー」の車両から、集会参加者に手を振る米軍関係者もおり、抗議を真に受けていない様子だった。

 そうした中、マイクを握った安保法制に反対するママの会の城間真弓さん(37)は、「本当に悲しい。この悔しさを忘れず、子どもたちの命をこの沖縄でいかに守れるか。命をかけて考え、行動したい」と涙ぐみながら話すと、参加者は「そうだ」と声を上げ、賛同の拍手を送った。

 沖教組国頭支部の与那嶺徳政さん(63)は「組合には女性を教えていた教員もいる。非常にいい子だったと聞いた。これからの人生だったのに」と声を詰まらせた。