夢実現へ無料塾に65人 定員拡大し受け入れ 県子育て事業


この記事を書いた人 新里 哲
真剣に話を聞く新入塾生とその保護者ら=21日、那覇尚学院

 県の子育て総合支援モデル事業「無料塾」の開講式が21日、那覇尚学院で開かれた。3年目となる本年度は50人の定員を大幅に上回る応募があったため、急きょ65人を受け入れることになった。内訳は那覇尚学院が37人、沖縄尚学院(沖縄市)が28人。

 無料塾は、県が生活困窮世帯の高校生の学習支援と保護者に対する進学情報の提供を目的に、2014年度から開始。児童扶養手当受給世帯などの高校3年生を対象に県が授業料を全額補助し、運営を尚学院に委託している。
 尚学院の名城政次郎学院長は「周囲への感謝と奉仕の心を忘れることなく、目標達成に向けて勉学に励んでほしい」と新入塾生を激励した。
 看護師を目指す那覇西高校3年の砂川愛稀さん(17)は「夢の実現に向けて頑張りたい」と話した。また砂川さんの母やよいさん(39)は「母子家庭で4人の息子がいる。無料塾がなければ、息子の進学はかなわなかったかもしれない」と感謝の意を述べた。