恩納村と金武町をつなぐ県道104号。その途中の雑木林に元米海兵隊員で米軍属の容疑者(32)は被害者女性の遺体を遺棄した。街灯などは周りになく、遠くに見えるホテルの光も届かない。遺体が発見されてから1週間がたった今なお、県内各地から多くの人が現場に献花している。
「事件当時、どれだけ怖い思いをしたのだろう。これだけ長い間、暗い雑木林の中に一人でいて、つらかったと思う」。献花のため、昼間に遺体が発見された現場を訪れた女性(24)=うるま市=が涙ながらに声を振り絞った。
24日午後9時頃、真っ暗な現場の闇を照らす1台の車が現れた。運転手の男性(27)=那覇市、会社員=は仕事帰りに那覇から訪れた。「3週間もこんな暗いところにいた。きっと寂しかったに違いない」。女性に思いを寄せ、持って来た花束を置いた。
「あなたにいつの日か安らぎが来ますように」。そうつづられた置き手紙が花束の上に置かれ、その横に同級生が持ってきたと思われるフォトスタンドに飾られた成人式の写真。現場の花束の多くは被害者女性が好んでいた色、ピンクの花束が目立った。