「問題は基地集中」 深夜外出禁止で翁長知事 一定評価も対応注視


この記事を書いた人 新里 哲

 在沖米軍トップのローレンス・ニコルソン在沖縄米四軍調整官(中将)は28日、翁長雄志知事と電話会談し、米軍属女性遺棄事件を受けて在沖米軍が、深夜外出や基地外での飲酒などを禁止する措置を取ったことを報告した。翁長知事は「誠意は認めたい」とした一方で「根本的な問題は国土面積の0・6%の沖縄に74%の在日米軍専用施設があることだ。負担軽減は日米地位協定の見直しを含めた議論でなければならない」と述べ、今後の米側の対応を注視する考えを示した。

 会談後、記者団の取材に応じた翁長知事によると、知事が安倍晋三首相に対し、オバマ米大統領と面談して沖縄の考えを伝える機会を設けるよう申し入れたが実現しなかったことに関連し、ニコルソン氏は「米軍上層部に沖縄の気持ちを述べる機会をつくりたい」と打診した。翁長知事は「ぜひお願いする」と要請した。

 ニコルソン氏が今回の措置を説明したことについて、翁長知事は「県民は戦後何十年間、何百回も抗議してきた。誠意は認めるが、再発防止につながるか、県民は残念ながらうつろな気持ちで聞いていると思う」とも伝えた。
英文へ→Onaga takes a cautious stance toward new crime prevention measures: “The problem is the overwhelming concentration of bases”