ハーレー歌 個性豊かに披露


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海人と魚売りのアンマーとの寸劇で会場を沸かせた「ゲキラン十日の会」=5月29日、糸満市西崎町のサザンビーチホテル&リゾート沖縄
息の合った歌声を響かせた金城順子さん(右)、沙也加さん親子(市提供)

 【糸満】2016年度糸満ハーレー歌大会(糸満市、同大会運営委員会主催)が5月29日、市西崎町のサザンビーチホテル&リゾート沖縄で開かれた。糸満で古くから歌われる糸満ハーレー歌を、子どもから大人まで21組がさまざまな演出で個性豊かに披露し、自慢の歌声を競った。伝統歌唱部門では「ゲキラン十日の会」、創作部門では金城順子さん(52)、沙也加さん(24)=嘉手納町=の親子が最優秀賞に輝いた。

 糸満ハーレー歌は、旧暦5月4日のユッカヌヒーに糸満漁港中地区で行われる糸満ハーレーで歌われる歌謡。歌の出だしから高音を歌い上げる音域の広さが特徴で、西村、中村、新島の3集落では下句のはやしが少しずつ異なる。はやし言葉の「ヘンサー」はハヤブサを意味し、ハーレー船を力強くこぐ様子をハヤブサに例えている。

 ステージには色鮮やかな大漁旗が掲げられ、独唱や合唱、二重唱、ピアノ伴奏に乗せた市内の保育園児や小学生らによるかわいらしく元気いっぱいな歌が披露された。

 新屋敷区の模合仲間で結成された「ゲキラン十日の会」は、上原正夫さん(57)、上原稔さん(61)、西平寿政さん(60)、亀谷隆さん(57)、金城正さん(56)の5人が出演。ミーカガン(伝統的な水中眼鏡)を着用した海人らと魚を売るアンマーの寸劇をユーモラスに演じながらハーレー歌を歌い、会場を笑いの渦に巻き込んだ。

 金城順子さん、沙也加さん親子は美しい二重唱でハーモニーを響かせた。

 伝統歌唱部門の優秀賞は池城隆明さん、奨励賞は大田笑里衣さん、岸本竹美さん、宮城行雄さんが受賞。創作部門の優秀賞には混声合唱団「海風」、奨励賞にはときわ保育園(4歳児クラス)、矢木富貴さん、上間博之さんが選ばれた。