【南城】6月4日は「虫歯予防デー」。「人生七十古来稀(しちじゅうこらいまれ)なり」といわれる古希を先月迎えた島袋朝章さん=南城市知念字海野=は毎日食後、時間をかけて歯を磨く。上下32本全歯とも健全で、虫歯が1本もない。地域でも評判の歯の持ち主だ。
島袋さんは幼い頃から豆腐好きだった。落花生にも目がなく、いつも食べていたという。「畑の肉」と呼ばれる大豆にはタンパク質やカルシウムなど有用成分が多く含まれていることも、歯を丈夫にしている要因なのだろうか。
妻の好江さん(71)は「主人は豆腐とおかずさえあれば十分。菓子類を口に入れるのは見たことがない。上下の歯ががっちりとかみ合って、それが消化を良くし、健康にもつながっているのではないか」と笑みを浮かべる。沖縄女子短期大学の非常勤講師を務める4歳下の弟朝久さんは「古希を迎えるまで虫歯が1本もないなんて、実にうらやましい」と語る。
歯石を取ってもらうために歯科医院にも通う。「80歳まで歯を20本残しましょう」の提唱に、朝章さんは「歯は大丈夫だろうが、命が80歳まで持ってくれるか」。自慢の歯を輝かせながら大笑いした。
(知花幸栄通信員)