仲間と磨く盆栽の技 うるまの愛好家、こつや知恵共有


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勉強会なども開催して知識を共有する日本盆栽協会沖縄支部具志川同好会のメンバー=5月21日、うるま市の石川屋内運動場

 【うるま】うるま市の盆栽愛好家たちの技術共有などの活動が盛んに行われている。身近に盆栽園などが多く、物流面の充実もあり、具志川をはじめ、勝連や与那城、赤野などにも同好会がある。県外へ出向いて盆栽技術の習得をして地元に還元する動きもあり、盆栽の技術は「県外に引けを取らず、水準は高い」という。

 日本盆栽協会沖縄支部の具志川同好会は約40年の歴史がある。県外からの講師を招いて会員の技術習得の機会を提供したり、県外で修行した人を囲んでの勉強会を催したりしている。

 県外とは樹種が違うこともあり、リュウキュウマツやハリツルマサキ(マッコウ)、ハマヒサカキなど、地元素材を育てるこつや知恵の共有も必要という。

 植え付ける鉢に加えて、箱飾りなど見せ方にも多彩な技法がある。箱飾りは、樹形、樹種も変えて配置し、右流れ、左流れとバランスも考慮に入れる見せ方で、盆栽も進化を続ける。

 具志川同好会の南直巳さんは「勝負事になると闘牛と同じで、盆栽もさらにいいものを求める」という。盆栽の面白さについては「子どもを育てるように木を育てる。それなりに手を加え、やればやるほど木も応えてくれる。奥深い。中には千点以上も作品を持つ人もいる」と話した。

 日本盆栽協沖縄支部の山城宏副支部長は「うるまや読谷は盆栽園が多いこともあり、盆栽が盛んな地域。熱の入れようも違う」と地域の特性を説明した。