米軍属を9日再逮捕 殺人と強姦致死容疑で沖縄県警 容疑者、供述拒否続く


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 米軍属女性遺棄事件で沖縄県警は、死体遺棄容疑で逮捕された元米海兵隊員で米軍属の容疑者(32)=与那原町=を殺人と強姦(ごうかん)致死の容疑で9日に再逮捕する。県警は8日、両容疑での逮捕状を取得した。県警特別捜査本部(本部長・渡真利健良刑事部長)は9日にうるま署で記者会見を開き、再逮捕について発表する予定。

 捜査関係者によると、容疑者は4月28日夜、ウオーキング中だった女性をうるま市の県道沿いの草むらに連れ込んで暴行し、刃物で刺すなどして殺害した疑い。

 司法解剖では遺体の胴体部分の骨に刃物で刺された際に負ったとみられる複数の傷が確認されている。これまでの大規模捜索で、犯行現場とみられる草むらから女性のイヤホンが見つかった。うるま市の水路からは犯行に使われた可能性のある棒や女性の所持品だった鍵も発見されている。

 容疑者は5月20日以降、供述を拒否しているが、県警は(1)供述通りに遺体が発見された(2)容疑者の車両から女性のDNAが検出された(3)女性と接点がない上、当初の調べに対し「乱暴目的だった」と供述した-などから、殺人と強姦致死容疑での立件が可能だと判断した。

 捜査関係者によると、逮捕当初の容疑者の供述や刃物を用意していたことなどから、最初から殺害を念頭にした計画的犯行だった可能性もあるとみて捜査している。

 容疑者は4月28日夜、ウオーキング中だった女性を襲い、殺害したあとに恩納村の雑木林に遺体を遺棄した疑いで5月19日、緊急逮捕された。殺害に使ったとみられる刃物や女性のスマートフォンはまだ見つかっていない。