バスケ名監督の安里さん 教え子が退職激励


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
安里辰雄さん(前列右から8人目)の退職を記念して集まった北中城高女子バスケットボール部OGら=5日、沖縄市

 【北中城】北中城高校女子バスケットボール部OGらが5日、安里辰雄さん(60)の退職記念会を沖縄市与儀のオキナワグランメールリゾートで開いた。安里さんは、同部を10年間指導し、全国高校バスケットボール選抜優勝大会3位に導くなど活躍した。OGら84人が参加し、当時の思い出話に花を咲かせた。

 安里さんは「練習は表情づくりだと常々言ってきた。私の伝えてきたことがどうだったのか、皆さんがすてきな大人になっていることが答えだ」などと話し、笑いを誘った。「卒業後に日本リーグへ進むなど、自分を超えてくれた人も多く、指導者冥利(みょうり)に尽きる。皆さんと縁をつくってくれたバスケットボールにも感謝している」と話した。

 会の発起人である西田陽子(旧姓・安谷屋)さんは、同部の黄金期に活躍した選手で、卒業後はバスケットボール女子日本リーグの三菱電機コアラーズでも活躍した。西田さんは「大事な試合前、不安な表情を浮かべていると先生は『十分練習をやってきたから大丈夫だ。結果は後からついてくる』と励ましてくれた」と振り返った。「卒業後も気に掛けてくれ、人生の歩き方も教えてもらった」と感謝の気持ちを語った。

 会は終始、笑い声が絶えなかった。思い出の映像がスクリーンに映されると、安里さんは教え子の姿を懐かしむようにしみじみと見入っていた。ガッツポーズをする安里さんの写真の後、「これからも多くの人に夢と希望を」とメッセージが流れると、会場は拍手と歓声に包まれた。