照屋氏に育成功労賞 糸満、知念など歴任 日本高野連


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
照屋則一氏

 日本高野連は8日、原則20年以上にわたり野球部の指導、育成に貢献した監督、責任教師を表彰する本年度の「育成功労賞」49人を発表した。県内から35年間監督を務めた照屋則一氏(68)=南城市=が選ばれた。

 照屋氏は糸満高を皮切りに南部工業、知念、豊見城南で監督を歴任した。1987年の知念高校監督時、秋季九州大会でベスト8の成果を残した。

 照屋氏は「甲子園出場監督でもない私が選ばれて驚き」と謙遜しつつ喜んだ。当時は名門高の監督から「野球は教育の一環」と指導を受け、教え子には勉学に励みつつ「試合には『何くそ』という気持ちで臨め」と指導してきた。

 かつての教え子らは今、中学や高校で野球部監督になっており、「彼らが指導するチームが甲子園に行くのを楽しみにしている」と語る。休日には試合観戦に出向く。現役監督時に各高の父母会や地域住民に支えられたエピソードも多く、「野球を通して多くの人に支えられた。野球が自分をつくってくれた」と喜ぶ。

 育成功労賞には、ほかにも中京大中京(愛知)の監督として2009年に全国制覇した大藤敏行氏や、東海大甲府(山梨)の村中秀人監督らも選ばれた。

 青森、栃木、埼玉、新潟、愛知、大阪、鳥取、大分の8人は、8月15日の全国選手権大会第1試合開始前に甲子園球場で表彰する。