金城(知念)SR九州制覇 高校ヨット競技


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 第44回全九州高校ヨット競技大会が12日まで鹿児島市平川ヨットハウス沖で行われ、シーホッパー級SR男子で金城朋輝(知念)が頂点に立った。大会の1人乗り競技で県勢が頂点に立つのは初めてという。同女子では藤井樹里(沖水)が4位に入った。

◆完璧に風つかむ/天性の力で県勢初快挙
 金城朋輝(知念2年)は冷静に風と潮の流れを読んでいた。4レースで争われたシーホッパー級SR。第1レースから風をうまくつかんで上位に食い込み、第4レースの終盤には風が弱まる中で波を上手に利用した。阿波連本周監督が「海に合わせる力は天性のものがある」と評価する実力を存分に発揮し、1人乗り競技の九州総体で県勢初の栄冠を手にした。

 第1レースのスタートから「完璧だった」。練習通りに風をつかんで2位につけると、最後まで順位を落とすことなくゴールした。第2レースは勢いに乗れず7位になって「納得していない」と話す。それでも第3レースで2位に入り、「第2レースのことは考えずに集中できた」と気持ちの切り替えはできていた。

 第4レース序盤は8~9位にいたが、風の弱まった後半戦は波にうまく乗り、3位まで順位を上げた。「練習でいつもやってきたことが出せた」と達成感をにじませる。

 競技を始めたのは高校1年から。1日4時間近くの練習を重ねるうちに「集中力が高まった」。レースでも気持ちを切らさず風を読み切っているという。九州制覇に「支えてくれた人たちのおかげです」と感謝を込める。そして、「努力を続けて九州で2連覇したい」と新たな目標を掲げた。