自衛隊配備請願を否決 石垣市議会 与党分裂「議論不足」


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 【石垣】石垣市議会(知念辰憲議長)は20日の6月定例会最終本会議で、市への自衛隊配備を求める請願を賛成8、反対9の賛成少数で否決した。与党3人が退席、2人が反対に回り、野党7人と合わせて反対が賛成を上回った。与党からも「議論が不十分」と現段階で結論を出すことに異議が噴出した。一方、中止を求める請願は野党の賛成少数で否決された。

 市議会は配備への賛否の判断を見送った格好だ。
 配備を求める請願に対し与党で反対した自民党の伊良皆高信氏は、討論で配備を容認しつつ「防衛省は配備の必要性について丁寧な説明、話し合いを続けてほしい」と議論の不十分さを指摘し「早急な結論を急ぐべきではない」と強調した。

 退席した3人も結論を出すことを疑問視。うち公明党の大石行英氏は取材に「議論が深まっていない」と退席理由を説明した。
 中山義隆市長は「賛否を判断する時期は決めていない」と述べるにとどめた。