ゴールドマンサックスG、北谷物産公社を買収 イオン北谷は継続


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 【北谷】北谷町美浜の「イオン北谷店」=写真=の土地と建物を所有する北谷町物産公社が、米投資会社のゴールドマン・サックスグループの合併・買収(M&A)提案に合意し、同社の全株式と資産を45億円で売却したことが22日までに分かった。公社とイオン琉球とは2018年まで賃貸借契約を結んでおり、北谷店の営業は継続されるという。

 北谷町物産公社は1997年に町内事業者らが出資し、資本金3億6千万円で設立した。美浜アメリカンビレッジ計画の実現に向け、公社がデベロッパー(開発業者)として2万2百平方メートルの敷地に地上3階建ての施設を建設し、イオン琉球(当時の沖縄ジャスコ)の出店を誘致した。

 しかし、近年は施設の老朽化に伴い修繕費がかさむことや、イオン琉球との契約に基づく敷金返済など将来発生するであろう費用負担への懸念などを抱え、役員が高齢化する中で事業の承継先を模索していたという。

 同公社によるとゴールドマン・サックスグループから3月にM&Aの提案があり、5月31日に株主総会を開いて売却について株主全員の同意を得た。

 ゴールドマン・サックスグループは「個別の事案には答えられない」とした。

 同公社の比嘉秀盛・元専務取締役は「2年ほど前から中国企業などから買収提案があったが、金額が折り合わなかった。資本のある企業が買収してくれたことにより、周辺の発展にもつながる」と話した。