松永 勝利 
近代建築物の記録や保存に取り組む国際学術組織「ドコモモジャパン」はこのほど、２０１５年度「日本におけるモダン・ムーブメントの建築１９７選」に今帰仁村中央公民館と米軍キャンプ桑江の旧海軍病院（北谷町）を選定した。県内建築の選定は聖クララ教会（与那原町）、那覇市民会館に次いで４件目で０６年以来、１０年ぶりになる。
同会の兼松紘一郎名誉会員（東京都、兼松設計代表）と根路銘安史会員（南風原町、アトリエ・ネロ代表）は７日、県庁で記者会見して発表した。
１９７５年に落成した今帰仁村中央公民館は、屋根を支える２７６本の赤い柱が半屋外空間を形成し、開放的な公民館として村民に愛用されていることが評価された。
旧海軍病院は１９５５年に完成した当時、バリアフリーの最先端施設として沖縄の公共施設建築に影響を与えたコンクリート建造物として評価された。
根路銘会員は「建築は時代の生き証人だ。建築を残すことで歴史や時代背景を後世に伝えることができる」と話した。【琉球新報電子版】
