東村高江 市民、機動隊もみ合い12人排除 車両10台資材搬入


この記事を書いた人 金城 美智子
米軍北部訓練場の基地内に大型車両が入るのを阻止しようと排除される市民=12日午前6時10分、東村高江

 【国頭・東】米軍北部訓練場の一部返還に伴うヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設問題で12日午前5時ごろ、建設に反対する市民らが北部訓練場の東村高江にあるメインゲート前で、沖縄防衛局が前日に設置した柵を撤去しようとし、県警機動隊ともみ合った。機動隊約100人が柵を撤去しようとした市民ら12人を排除した。その際、抗議していた男性(63)が機動隊員に基地内に運ばれ拘束されたが、約20分後に解放された。

 市民らは、柵が設置された場所は県道の一部と主張。県北部土木事務所に無許可で柵を設置したことを違法とし、柵を撤去しようとした。
 ゲート前などに座り込んだ市民らに対し、機動隊は午前5時から9時時点で少なくても6回、ごぼう抜きなどで排除した。
 一時拘束された男性は「公務執行妨害だと何度も言われた。体を押されてぶつかったことはあるかもしれないが、暴力は振るっていない。不当な拘束だった」と憤った。
 午前6時10分ごろ、機動隊が市民らを排除している間に、プレハブの資材や簡易トイレなどを積んだ工事車両10台と防衛局職員らを乗せた車両13台が基地内に進入した。
 抗議活動に参加した沖縄平和運動センターの山城博治議長は「市民による抗議活動を妨げるために、このような柵を設置してよいのか」と指摘。その上で「5年前(2011年)から県警が積極的に市民を排除するようになっている。どうなっているんだ」と憤りを見せた。
【琉球新報電子版】