「ホテルのしごと」って何? 学生向けに冊子、ミスマッチ解消狙い


社会
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「ホテルのしごと」を刊行した県ホテル旅館生活衛生同業組合の宮里一郎理事長(左)と中村聡専務=15日、県庁記者会見室

 県ホテル旅館生活衛生同業組合(宮里一郎理事長)は15日、学生向けに沖縄のホテルで働く人や職種を紹介した冊子「ホテルのしごと」の初刊行を発表した。県経済を引っ張るリーディング産業に位置付けられながら、慢性的な人手不足が続く観光業の魅力を現場の担い手の声を通して発信し、ミスマッチの解消を狙う。

 冊子は宿泊や宴会・婚礼、料飲、企画・営業など各部門の仕事内容や、24時間動き続けるホテルの裏側を紹介。球陽館ホテルズおきなわ、ムーンホテルズアンドリゾーツ、パシフィック観光産業、南西観光、前田産業ホテルズ、まえたかの地元企業で働く若手がメッセージを寄せる。

 県庁で会見した宮里理事長は「観光客1千万人に向かうが、募集しても人が集まらない実態がある。観光が沖縄の将来を引っ張っていくことを、丁寧に教えていく必要がある」と刊行の理由を述べた。

 編集を担った中村聡専務は「『こんな仕事と思わなかった』というミスマッチをなくし、夢と情熱を持って入ってくる学生が増えることにつなげたい。非正規から正規化という部分も見据える」と従業員の定着率向上に期待した。

 2016年度版として3千部を発行。高校、大学、専門学校や県内ハローワークなどに無償で配布する。

 冊子に関する問い合わせはホテル組合(電話)098(861)4166。