「幸せいっぱい」 那覇市が同性カップルに第1号証明書 あの有名人たちも 歌やメッセージで祝福


この記事を書いた人 志良堂 仁
城間幹子那覇市長(左)から登録証明書を受け取った入眞地順治さん(中央)と安座間尚彦さん=17日、那覇市のテンブス館前広場

 性的少数者(LGBTなど)が生きやすい社会づくりを目指すイベント「ピンクドット沖縄2016」(主催・同実行委員会、共催・那覇市)が17日、那覇市のテンブス館前広場で開かれた。同性カップルを公的に結婚相当関係と認める「市パートナーシップ登録制度」第1号となり、登録証明書を城間幹子那覇市長から交付されたカップルが人前結婚式を行い、参加者らの祝福を受けて人生の新しい一歩を踏み出した。公的書面交付は全国5番目で、県内初。

 那覇市は昨年のイベントで全国2番目となる「性の多様性を尊重する都市・なは宣言」(レインボーなは宣言)を行った。1年後の今回は「市パートナーシップ登録の取り扱いに関する要綱」の8日施行を改めて発表した。交付第1号となった入眞地(いりまじ)順治さん(39)=那覇市出身=と安座間尚彦さん(30)=宜野湾市出身=は、参列した家族や友人らの立ち会いの下で指輪を交換し合い、結婚誓約書に署名した。2人は「幸せいっぱいだ」「ステージから知っている顔が見え、感動した」と涙ぐみながら喜びを語った。

 壇上で2人に登録証明書を交付した城間市長は「人生を共に歩もうとする2人の関係を認めることに意義がある。結婚の門出を心から祝福する」とあいさつ。2人の友人で歌手の中島美嘉さん、県出身の人気グループMAXのLINAさんも駆け付け、歌やメッセージで結婚式に花を添えた。

 国際通りの一角をピンク色に染めたイベントには、前夜祭も含めた2日間で約1500人が参加(主催者発表)。実行委共同代表の砂川秀樹さんは「今回は多くの関係者やLGBTに興味を持った企業の協力を得て開催でき、広がりを実感した」と述べ、今後の展開を期待した。