リオ五輪、音声文字化 聴覚障がい者らに無償提供 アイセック・ジャパン、2020年東京でビジネス化へ


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アイセック・ジャパンのリオ五輪特設ページ

 聴覚障がい者らを対象に、音声を文字情報にして届ける同時通訳サービスを提供するアイセック・ジャパン(うるま市、一瀬宗也社長)が、8月に開催されるリオデジャネイロ五輪でサービスを無償提供する。テレビの音声情報を自社のウェブサイトでほぼ同時に文字化する。音声と文字表示の時差を少なくし、生中継の臨場感を届ける。今後同様のサービスを複数手掛け、2020年の東京五輪でビジネス化を目指す。

 サービスは8月5日のサッカー男子日本代表の試合を皮切りに、21日の閉会日までほぼ毎日提供する。

 文字化は4人体制で実施する。2人が放送と同時に文字を打ち込み、残る2人が誤字・脱字を修正していく。ウェブ上では10文字ほどが順次リアルタイムで更新されていくため、競技の動きとほぼ時差がない状態で解説内容を確認できる。

 今回は無償提供をするため、資金はクラウドファンディングの活用を検討している。

 東京五輪では同様なサービスのほか、会場でのアナウンスや競技場での実況をその場で電子端末を使って確認できるサービスの提供を構想している。関係企業・団体と契約し、ビジネス化を目指す。一瀬社長は「聴覚障がいのある方だけでなく、高齢で耳が遠くなった人などにも活用してほしい」と呼び掛けた。

 同社のリオ五輪字幕配信サイトは http://www.iscecj.co.jp/olympic.html