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第68回県中学校野球選手権大会(主催・県中学校体育連盟、県教育委員会、琉球新報社)は最終日の26日、沖縄セルラースタジアム那覇で決勝を行い、大宮が1―0で北谷を破って初優勝した。投手戦になった決勝は、三回表1死一、二塁で大宮の3番上原瞬が中前打を放ち、決勝点を挙げた。大宮は先発の岸本舞菜斗が連戦の疲れが残る中、緩急をつけた投球で北谷打線を打ち取り、1安打に抑えて逃げ切った。両校は8月7~9日に宮崎県で行われる九州大会に出場する。
◆岸本巧妙、1安打完封
連投で肩と肘に疲労が残る大宮の先発・岸本舞菜斗が、70~120キロ台の緩急をつけたピッチングで、北谷打線を1安打に抑えた。
完投を目標とした岸本の「抜くような」ピッチングはグラウンド外から見ると打ちごろの球速に映るが、正確な制球力でカーブ、スライダーを低めに決めていく。四死球もなし。五回に1安打を許しただけで凡打の山を築いた。最終回は、本来の力強いフォームに戻し「ビシビシ決めていく」120キロ台後半の直球でテンポ良く投げ切った。
捕手の玉城祐による好プレーも試合の流れを離さなかった。決勝で唯一走者を背負った五回裏、送りバントに対し、好判断で走者を二塁封殺。次打者の小フライは意図的に落とし、一塁に送球して打者走者を刺し、捕球されたと思って一塁に戻った走者もアウトにして併殺を完成させた。得点圏に進ませない好判断に「それも練習してきましたから」と胸を張った。
打線も少ない好機に9番比嘉魁斗と2番石川柚月がつなぎ、3番上原瞬が高めのストレートを打ち返して、貴重な1点をつかみ取った。上原は「自分の適時打が決勝点になるのはかなりうれしい」と喜んだ。
大宮は地区大会も県大会も初優勝を飾り、野球部の歴史に輝かしい歴史を刻んだ。高良重雄監督は「何より野球好きな子どもたちとまだまだ長い夏を過ごしたい」と話し、九州、そして全国出場を目指す強い意志を見せた。(嘉陽拓也)
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