第106回全国高校野球選手権沖縄大会第6日は7日、沖縄セルラースタジアム那覇などで2回戦8試合を行った。具志川商は宜野座に4―0で、知念は美里工に10―7で勝利した。八重山商工はコザを延長十回タイブレークの末に5―3で下した。普天間は美来工科に4―3で競り勝った。興南は中部商に4―0で、宮古総実・宮古工は北中城に7―2で勝利した。KBCは久米島に22―0で五回コールド勝ちした。与勝―宮古は天候不良のため継続試合となり、8日午前10時にアグレスタジアム北谷で再開される。
主将の一打が勝負を決めた。6―6の八回2死二、三塁。知念の主将・稲福広大が振り抜いた打球は、逆風をものともせず左奥へと伸びる。勝ち越しの適時二塁打を放ち「気負ったが、最後は楽しめた」と笑顔だった。
初回に無死満塁の好機をつかむも、痛恨のトリプルプレー。取り返そうと焦るあまり稲福のプレーは空回りし、凡打が続き失策も犯した。
相手に流れを渡していたが、0―3で追う四回に試合の風向きが変わる。中村友紀の三塁打を皮切りに、計4安打で6―3と大逆転。だが徐々に詰められ、七回表で並ばれた。
同点で迎えた八回2死二、三塁。3番の稲福は巡ってきた好機に緊張していた。それでも2球目のボール球で軌道を見極め、「得意なコース」という内角低めに入ってきた3球目を左翼のフェンスへ直撃させた。これを機に知念は計4点を追加。九回を1失点で切り抜け10―7で振り切った。
稲福は次戦へ向け「簡単にはいかない。今日のように泥くさく戦う」と力を込めた。
●惜敗にも手応えを感じる美里工の島袋悠吾主将
これまで打ってつなぐことを夏に向け徹底してきた。レベルの高い知念に対し、初回から点を奪うことができた。練習の成果は出せたと思う。後輩たちはさらにチームの質を高めてほしい。
(名波一樹)
▽2回戦
美里工
102002101 │7
00060004×│10
知念
(美)与那嶺、當眞、下地、伊波、与那嶺―當眞、山川、當眞
(知)山内、大宜味、山内、中村友―知念侑
▽三塁打 中村友2(知)
▽二塁打 島袋悠、与那嶺、町田(以上美)、稲福(知)
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