来春卒の就職活動 エントリー数減少 採用前倒し影響


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 求人おきなわは12日、2017年春の卒業を予定する大学・専門学生らの就職活動調査結果を発表した。就活生がエントリーした企業数の平均は8・8社で、前年の9・2社から減少した。合同企業説明会に参加した回数も前年の4・8回から4・4回に減少した。本年度は企業の選考活動解禁が前年度より2カ月前倒しになったことがあり、同社は「採用スケジュールの短期化により、学生側が企業研究や自己分析に充てる時間が十分に確保できず、エントリーなどに間に合わなかったケースもある」と指摘した。

 調査は今年3月から7月にかけて、求人おきなわ主催の合同企業説明会と就職情報サイト「ジョーナビ」を通じて実施した。有効回答数は、企業説明会に参加した1507人とインターネット上で回答した1414人の計2921人。

 企業エントリーが「あり」と回答した学生は71%で、前年比で2ポイント低下した。エントリーした企業数は「1~5社」が最も多く49・2%だった。合同企業説明会への参加状況は「あり」が95・6%で、前年より0・1ポイント上昇した。

 興味のある業界を複数回答で聞いたところ、「金融・証券・保険」が34・1%と首位に返り咲いた。「安定とされる銀行」(求人おきなわ)を中心に、人気が集まった。昨年1位だった「卸売・小売・流通」は33・8%で2位だった。

 男女別では、男性のトップ3が「金融・証券・保険」「卸売・小売・流通」「IT・情報通信」で、女性のトップ3が「ホテル・旅行」「卸売・小売・流通」「サービス」だった。

 就職先選びで重視した項目は「職種・仕事内容」が56・7%と最も多く、「勤務時間・休暇」(53・4%)「勤務地」(47・2%)と続いた。上位3項目は昨年と同じ結果だった。

 興味のある職種は「事務」(54・4%)「営業」(44・0%)「接客・サービス」(40・9%)の順だった。