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BLANC7出身のSPAX(スパックス) ファーストシングル「Insomnia」は踊れる曲に ダンス、曲も自分らしく  


BLANC7出身のSPAX(スパックス) ファーストシングル「Insomnia」は踊れる曲に ダンス、曲も自分らしく   新譜を発表したSPAX(スパックス)=7月30日、那覇市の琉球新報社(喜瀨守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 嘉手苅 友也

 2019年に解散した日韓混合の韓国アイドルグループ「BLANC7」の元メンバーで、ブレイキンの世界大会で4度の優勝経験があるSPAX(スパックス)ことキム・ソンチャン(32)が、7月にリリースした新譜「Insomnia(インソムニア)」の告知で琉球新報を訪れた。今年3月から日本の事務所「美濃・綜合企画」に所属し、ライブ出演などアーティスト活動をしている。

 13歳からブレイクダンスを始めたスパックス。日韓で1万人以上がエントリーしたオーディションを友人から紹介され、申し込んだ。飛んだり跳ねたりと技を決めていく姿が審査員の目にとまり、2017年に韓国アイドルでは遅めの23歳でデビューした。

 メンバーらと同じ宿舎で寝食を共にし、2、3時間の睡眠でアイドル活動と、練習に励んだ。韓国でのアイドル活動は番組出演がほとんどで、国内でのライブなどはほぼないという。番組出演がないときは7時間程度寝ることができた。練習は一人一人の踊りの角度がぴったり重なるまで何度も繰り返した。

 世界中で韓国アイドルが人気なわけを聞くと「世界を目指して、デビュー時からグルーブ一人一人のキャラクターを作り、曲やダンス、写真のポーズまでも決めている事務所のメニューがある」とプロデュース力を指摘した。

 日本語を話すスパックスだが、高校の授業でひらがな程度の読み書きを覚え、兵役中に受験した日本語能力試験で漢字を覚えたという。BLANC7加入後は、日本人メンバーのTAICHIとの交流で滑らかな日本語を話せるようになった。韓国のアイドルグルーブに所属する日本人の印象について「最初は慣れていない感じで始まるが、自分でスケジュールを立ててルーティンをこなし、成長するイメージがある」と話した。

 解散後はソロとして、韓国やブラジルで、モデルやブレイクダンサーとして活動した。日本好きで日本語が堪能なこともあり現在の事務所に入った。

「自分のキャラや曲、ダンスもプロデュースしてみたかった」と語るスパックス。パフォーマンスの特徴は「歌の途中でブレイクダンスをやる」ことだ。新譜「Insomnia」はまさに踊れる曲であり、「やりたいことが多すぎて寝ている場合じゃない」とファンの期待に応える意気込みを語った。

 沖縄に訪れるのは2度目で、自然やタコライスと沖縄そばが好きだという。韓国では沖縄を知らない人はいないのではと語り「済州島と同じイメージを持っていると思う」と話した。

 今後はブレイクダンサーとしても活動しながら、アーティストとしてライブの全国展開やテレビ出演もしていきたいと語り「日本で活動する韓国人として頑張りたい」と意気込んだ。(嘉手苅友也)