沖銀と琉大が新事業 産業創出へ共同研究


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産学官金共同研究スタートアップ支援事業で、地域活性化を目指す沖縄銀行の玉城義昭頭取(前列中央)や琉球大学の大城肇学長(前列左から2人目)など、沖銀や琉大の関係者ら=22日、那覇市久茂地の沖縄銀行本店

 沖縄銀行(玉城義昭頭取)と琉球大学(大城肇学長)による産学官金共同研究スタートアップ支援事業の採択通知書交付式が22日、那覇市久茂地の沖銀本店であり、琉大教授らが提案した地域活性化につながる12事業が採択された。同事業では沖銀と琉大が共同で研究資金約600万円を琉大地域連携推進機構に拠出した上で、双方が保有する人的・知的資源を活用して、企業や大学教授、各自治体を相互に結び付け、新たな産業や商品の創出、地域活性化を図る。

 採択された事業は「泡盛蒸留かす乳酸発酵飼料によるブランド豚の創出」(平良東紀農学部教授)や「島しょ地域における継続的・効果的な公営塾システムの構築」(本村真法文学部教授)、「強風時を考慮した小型垂直軸風車の最適運転」(千住智信工学部教授)など琉大の教授や准教授ら12人が考案した事業。沖銀と大学を通じて、県内企業や自治体との連携を図りながら、本年度内に成果を出すことを目指す。

 交付式で、玉城頭取は「当行は企業などのライフスタイルに合わせた事業承継などのコンサルティング能力を保有している。琉大と連携し、成長分野に注力することで沖縄の持続的な成長に貢献したい」と話した。大城学長は「琉球大学は県内唯一の総合大学で、研究成果を地域に還元することで地域とともに歩んできた。今回採択された事業の成果を地域産業の振興に生かしたい」と述べた。