読谷に新医療法人 4町村、救急病院要望 3月めど


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 救急病床が不足している本島中部西海岸で、沖縄県内の医師を中心に有志10人が県地域医療構想で中部圏域の必要病床数がまとまる予定の来年3月をめどに読谷村に新たに医療法人を設立し、病院を設置する方針で準備を進めていることが22日、分かった。読谷、北谷、嘉手納、恩納の4町村は15日、救急の民間病院を読谷村の村有地「防災拠点広場」の一角に設置するよう中部市町村会に要望。22日には石嶺伝実村長と医療法人の設立に関わる医師が県庁に砂川靖保健医療部長を訪ね、病院設置を要請した。

 要請で、石嶺村長は「西海岸に救急病棟がなく東側まで行くのに時間がかかる。また西海岸は観光客やキャンプで来るスポーツ選手も多く、観光客向けの医療も必要だ」と説明した。

 砂川部長は「村からの依頼があったことを念頭に考えていきたい」と述べ、基準病床数の増加などの見通しを勘案しながら検討していく考えを示した。

 要望書は、救急病院のない読谷村から東側にある救急病院まで30分以上かかり住民に「大きな負担になっている」と強調。新たに設置する病院には200床を設け、急性期病床やその後の回復期のリハビリ病床を設ける方針を掲げている。

 西海岸の4町村は15日に中部市町村会に要望書を提出し、16日の会合で議論した。中部市町村会は「4町村と連盟で一緒に県に要望していく方針だ」としている。