アメリカザリガニ 石垣島で初確認、駆除へ


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石垣市の親水広場で発見されたアメリカザリガニ(環境省石垣自然保護官事務所提供)

 【石垣】緊急対策外来種のアメリカザリガニが26日までに、石垣市登野城の名蔵ダム近くにある親水広場で発見された。八重山では初めて確認され、環境省石垣自然保護官事務所は在来種への影響を懸念している。

 同事務所は、これまでに200~300匹を駆除したが、根絶には至っていない。

 同事務所によると、7月初旬に通報を受け確認した。アメリカザリガニは米国南部原産の甲殻類で、2015年に積極的な防除が急がれる緊急対策外来種に指定された。繁殖力が強く、在来のテナガエビや淡水魚の生息に影響を与える恐れがあるという。

 親水広場は山の麓の沢から水が流れ込む池で、名蔵ダムに水流がつながっている。現在は広場以外で見つかっていないが、ダムへの拡散や生態系への被害を防ぐため、同所と広場を管理する市が駆除を急いでいる。

 若松徹上席自然保護官は「広場からザリガニの持ち出しはやめてほしい。既に持ち出した人も決して別の場所で放すことはしないで。引っ越しなどの際にかわいそうだと逃がしたかもしれないが、これでは在来が被害を受ける。影響を考えて対処してほしい」と話した。