パイン収穫面積増 15年産 34年ぶり、量は7%増


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 沖縄総合事務局農林水産部は30日、2015年産パイナップルの収穫状況を発表した。収穫面積は前年比3%(8ヘクタール)増の310ヘクタールとなり、1982年以来、34年ぶりに増加に転じた。収穫量は前年比7%増の7660トンと4年連続の増加となった。

 沖縄総合事務局は「沖縄本島において県やJAおきなわが、加工向けの増産推進で作付けの拡大を図ったことが奏功した」と分析した。さらに「ゴールドバレル」など高糖度の品種開発などパイナップルのブランド化により、人気に火が付いたことも面積拡大に寄与した。

 収穫量の増に連動する形で出荷量も前年比8%増の7500トンと伸長し、4年連続で前年実績を上回った。用途別に見ると、生食向けは前年比1・6%減の4900トン(65%)だったが、加工向けの出荷が31・3%増の2600トン(35%)と大きく伸びた。10アール当たり収量(反収)は果実肥大期の天候に恵まれたことで収量が増加し、前年比5%増の2470キロで、4年連続の増加となった。

 収穫面積を地域別に見ると沖縄本島が3%増の192ヘクタール、八重山が2%増の116ヘクタールだった。県内のパイナップルの収穫面積は統計を取り始めた1973年の2530ヘクタールをピークに、生産者の高齢化などで減少傾向をたどっている。