辺野古断念を要請 翁長知事、自民・二階幹事長と会談


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初来県した二階俊博自民党幹事長(左)に要望書を手渡す翁長雄志知事=14日午前、県庁

 翁長雄志知事は14日、就任後に初来県した二階俊博自民党幹事長と県庁で会談した。翁長知事は「米軍基地との関係で(政府とは)厳しいものがある。信頼関係の構築で(政府に)配慮がない。自民党で斟酌(しんしゃく)いただき、議論がスムーズにできるよう取り計らいをお願いしたい」と述べ、辺野古新基地断念などを盛り込んだ要望書を手渡した。二階氏は「難しいことはたくさんあるが互いに協議して乗り越えていく。沖縄の皆さんが過去から今日まで日本の平和のために協力いただいたことを思えば、私たちがお応えをする番だ」と応じた。

 知事と会談後に二階氏は、米軍普天間飛行場移設問題で政府が「辺野古が唯一」としていることに対して、記者団から党幹部としての姿勢を問われ「自民党も柔軟に、沖縄の意見に十分耳を傾ける姿勢だ」と述べた。

 県知事の来訪要請に応じた。自民党幹事長が選挙戦以外で来県するのは珍しい。基地問題や沖縄振興についてこれまでは県対政府というのが主な構図だったが、党としての存在感を従来より強めた格好だ。

 二階氏は知事との会談に先立ち、県内経済団体の代表らや公明党県本の幹部とも会談した。知事との会談後、知事公舎で知事らと会食した。午後は、県からの要請に応じて那覇新港クルーズ船バースや奥武山陸上競技場も視察した。

 翁長知事によると、クルーズ船バースの整備について二階氏は「全力を挙げる」と前向きな姿勢を示したという。要請に掲げた渋滞対策については「高速道路など沖縄の渋滞は今回も強く感じた。しっかり取り組まないといけない」と述べた。