【ヘリパッド取材班】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場での新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対する市民ら約120人は14日午前7時すぎから、東村の高江橋に集まり約40台の車両を橋の両端に止めて抗議行動を展開した。この日は砂利を積んだダンプカー10台と民間ヘリコプターで資材を搬入した。国頭村安波でも抗議行動を展開した。
機動隊は午前11時半ごろ、ダンプカーを止めようと県道70号に座り込んだ市民らを強制排除。3カ所で人垣をつくり、ダンプカーが全て通るまで市民らを閉じ込めた。国頭村与那で機動隊員に約3時間、車両通行を止められた市民もいた。警察は停止理由を説明しなかったという。
ダンプカーは、N1地区ゲートから北部訓練場に入って行った。工事車両が通った後は、機動隊が県道70号の南と北に分かれて新たな人垣をつくり、人と車の通行を約30分にわたって制限した。通行を制限された車両の中には一般車両もあり、工事車両の搬入で足止めされたことに運転手の男性は不快感を示した。通行制限の理由について県警は「15日以降に回答する」としている。
人権団体「ヒューマンライツ・ナウ」の事務局長で弁護士の伊藤和子さんは「先住民の土地を軍隊のために利用してはいけないと、国連先住民権利宣言で定められている。権力の行使や人権侵害がこの場所で行われている」と指摘した。