強力台風に最大警戒 13人自主避難 与那国・石垣


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家の窓ガラスにベニヤ板を張り付ける男性=16日午前10時ごろ、与那国町与那国

 【八重山】強い台風16号が接近する八重山地方では16日、市民らが窓ガラスにベニヤ板を張り付けたり、事業者が停電のリスクを減らすため電線が緩んでいないかチェックをしたりと対応に追われた。石垣市、竹富町、与那国町はそれぞれ3カ所に避難所を開設。石垣市と与那国町で計11世帯13人が自主避難した。

 与那国町では昨年の9月に最大瞬間風速81・1メートルを記録した台風21号で甚大な被害を受け、修復途中の家が依然残っており、住民に不安が広がっている。

 午後4時ごろ、同町与那国で家の外に設置されたさびた鉄骨を父と一緒に切断除去していた杉本茂之さん(27)は昨年の台風で親戚の家が半壊し、今回も警戒感を強めている。「風で鉄骨が飛んでいったら大変なことになる。被害を事前に防ぎたい」と汗を拭った。

 夜から風が強くなってきた石垣市内。石垣市登野城の市健康福祉センターに自主避難した女性(88)は「自宅は瓦ぶきで壁は板の昔の家。雨漏りもしている。下敷きになったら怖い。早く通り過ぎてほしい」と不安げに話した。