台風16号与那国直撃 瞬間66メートル 全世帯で停電


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強風で電柱が傾き、垂れ下がった電線が道をふさいでいる=17日午後3時14分、与那国町久部良(長嶺真輝撮影)

 非常に強い台風16号は16日早朝から17日夕方にかけて八重山地方を暴風域に巻き込んで通過した。台風が直撃した与那国では、同町祖納で午前10時6分に最大瞬間風速66・8メートル、石垣市登野城で午前7時49分に33・2メートルの最大瞬間風速を観測した。与那国島では一時、全世帯(810戸)が停電。電柱が傾いたり、2015年9月の台風21号によって崩れた家屋の塀が再び崩壊したりするなど大きな被害が出たが、けが人はいない。倒木による通行止めや民家のトタン屋根が吹き飛ばされる被害も確認された。

 与那国島の24時間降水量は午後8時50分までに248・5ミリを観測。西表島では乗組員5人が乗った貨物船が沖合で座礁したが、乗組員にけがはない。

 台風16号は同日午後9時現在、与那国島の北約160キロを時速15キロの速さで北上している。沖縄気象台によると、宮古島は18日昼前まで、石垣島は同日昼過ぎまで強風が吹く見込み。

 沖縄電力によると、与那国町では午後11時までに停電していた810戸のうち680戸が復旧。竹富町でも同日午前10時ごろから100戸が停電したが、1時間ほどで全て復旧した。

 台風16号の中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートル。