貧困ジャーナリズム賞 本紙「子の貧困」報道に


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貧困ジャーナリズム賞を受け取る本紙取材班の黒田華記者(右)=23日、東京都千代田区

 【東京】貧困問題への理解と関心を持ち、顕著な報道活動を行ったジャーナリスト個人を表彰する「貧困ジャーナリズム大賞2016」(反貧困ネットワーク主催)の授賞式が23日、都内で開かれ、貧困ジャーナリズム賞に琉球新報「子どもの貧困」取材班の一連の報道が選ばれた。大賞は朝日新聞の錦光山雅子記者による「中学制服代の地域格差の実態を明るみに出した一連の報道」が選ばれた。

 琉球新報の子どもの貧困を巡る一連の報道は取材班の岩崎みどり、黒田華、稲福政俊、高江洲洋子、新垣梨沙、知花亜美、明真南斗、滝本匠の各記者が担当した。

 54回にわたって掲載した連載「希望この手に」が「沖縄の子どもの貧困状況を多面的に報告し解決に向けたヒントを提示した」と評価され、市町村ごとの対策の格差を比較報道したことも審査員の共感を得た。

 授賞式で反貧困ネット代表世話人の宇都宮健児さんから賞状を受け取った黒田記者は「貧困報道をこれからも継続的にやっていかなければならない」と語った。大賞のほかに貧困ジャーナリズム特別賞に3人、貧困ジャーナリズム賞に琉球新報を含め9人(団体)が表彰された。