金城那覇市議長が辞任表明 「議会空転、責任ある」


この記事を書いた人 志良堂 仁
報道陣に対し辞任を説明する金城徹議長=26日、那覇市議会

 那覇市議会の金城徹議長が26日、議会混乱の責任をとるとして、10月5日付で議長職を辞任すると表明した。各会派の代表者会議で発表した。市議会は辞任表明後、当初の2週間遅れで代表質問を再開した。9月定例会を10月7日まで延長することも決定。定例会最終日の7日にも新しい議長が決まる見通し。

 金城議長は辞任の理由について「議会が空転することは市民にとって不利益だ。道義的責任は議長にある」と説明した。一方、一部議員が議長不信任の理由として掲げた、市文化財課の不祥事の報告遅れなどの6項目については「道理が通らない」として、辞任の理由ではないとの認識を改めて示した。

 新しい議長について金城議長は取材に「与野党で合意できる候補にしてほしいと要望した」と話した。

 金城議長の不信任を巡っては、自民・公明両会派やオール沖縄を支える立場の新風会を離脱した議員や民進党の議員などでつくるなはの翼無所属G、無所属の会の議員らから「議事運営が公平性に欠ける」などとして、辞職を求める決議が提出され、4回可決された。

 決議に法的拘束力がないこともあり、金城議長は「辞任する理由に値しない」などとして辞任を否定。反議長派の議員らが金城議長の下での議事運営に反発して9月定例会の代表質問などに応じず、議会の混乱が続いていた。