90歳で世界新 マスターズ陸上400メートル 亀濱さん


社会
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全日本マスターズ陸上M90の400メートルで世界新を更新して優勝した亀濱敏夫=新潟・デカンピックスワンスタジアム(沖縄マスターズ陸上競技連盟提供)

 第37回全日本マスターズ陸上競技選手権大会が17~19日の日程で、新潟県デカンビックスワンスタジアムで開催された。県から出場した亀濱敏夫(90)=宮古島市=がM90(男子90~94歳)400メートルで、自身の持つ世界記録を0秒84更新する1分33秒99をマークし栄冠を手にした。亀濱は世界新記録で優勝した400メートルのほか、同100メートルで大会新、200メートルは日本新で制し、3冠を達成した。

 W35(女子35~39歳)に出場した徳嶺亜矢乃は、砲丸投げ、円盤投げ、ハンマー投げの3種目で頂点に立った。

◆勝敗二の次 楽しく参加/亀濱、毎日13キロ練習

 昨年は400メートル、800メートル、1500メートルで世界新をマークした亀濱敏夫。今年は短距離に種目を変えてエントリーし、400メートルで世界新を塗り替えたほか、100メートル、200メートルも制した。

 種目は違っても、2年連続で3冠を達成した。亀濱は「勝敗は二の次。楽しく競技に参加しているだけです」と謙遜するも、宮古島内を毎日13キロほどウオーキング、ジョギングしている練習量は、年齢を感じさせない。「仕事のようなものだから」と「走り漬け」の日常をうれしそうに話す。

 長年にわたりスポーツを実践し、顕著な成績を残した中高年齢選手に与えられる「日本スポーツグランプリ」に選ばれた。10月1日に岩手県で表彰式がある。「沖縄マスターズ陸上競技連盟の勢理客友子会長ら周りの支援があり、大会に参加できる」と感謝の気持ちを持ち、「大ベテラン」は今後も競技を続ける。