医師確保へ「人財バンク」 沖縄・北部広域市町村組合 登録者に求人情報


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
医師や看護師不足を解消しようと創設された人材登録制度「やんばる医療職人財バンク」のホームページ

 【北部】沖縄本島北部や周辺離島で産婦人科や救急医療など医療従事者が慢性的に不足していることを受け、沖縄県の北部12市町村でつくる北部広域市町村圏事務組合は1日までに、医師や看護師らの人材登録制度「やんばる医療職人財バンク」を独自に創設した。

 医療従事者が連絡先や希望の勤務条件などを同バンクに登録すると、北部の医療の求人情報や地域イベント情報などを定期的に受信できる仕組み。登録者を募集している。同事務組合によると、同様の取り組みを自治体でつくる団体が取り組むのは県内初。北部の人口減少が進む中、安心して住める定住条件整備策の新たな試みとして注目される。

 北部地区では、沖縄県立北部病院で産婦人科の専門医不足に伴い、分娩数を9月から制限せざるを得ない状況が生じるなど、医師確保が課題となっている。

 やんばる医療職人財バンクは、同事務組合が北部地区医師会へ委託して運用している。インターネットのホームページ(HP)を立ち上げ、8月から登録可能になったが、本格的な周知はこれからだ。北部の医療や生活情報などを盛り込んだパンフレット「やんばる地域医療だより」を年4回発行して北部出身者を含めた医療従事者に向け、約2500部を配布する予定だ。

 同事務組合は北部出身の医師らも念頭に「北部地域へ医療職を呼び込むためのネットワークを構築し、Uターン、Iターンを促すようにしたい」と話し、登録を呼び掛けている。

 HPのアドレスはhttp://yanbaru-iryou-jinzai.com/
(古堅一樹)