子の才能 見極めて 池田教授が講演 那覇


社会
この記事を書いた人 新里 哲
池田清彦氏

 日経教育グループ講演会「少しの努力で“できる子”を育てる!」(主催・日経教育グループ、琉球新報社)が9日、那覇市の県市町村自治会館で開かれた。テレビや雑誌などで人気を集めている、生物学者で早稲田大国際教養学部教授の池田清彦さんが登壇した。

 池田さんは、子どもに過度な期待を押し付けず「子どもの持つキャパシティーと才能を親が早い時期に見極めることが大切だ」と説明した。テスト結果などを他の子どもと比較して叱るより、得意・不得意を把握して「子どもの特性に合うことを経験させるべきだ」と話した。

 また池田さんは「聴覚を通して言語を聞かせなければならない」と主張。具体例として13歳まで言語をまともに聞かされずに育った女の子が結局、言語学者や研究者の知恵を持ってしても言葉を話せないままだったという米国の事例を紹介した。

 書く能力を伸ばすことはできても「言葉を話す能力は7~8歳までに伸ばさなければならない」とし、絵本の読み聞かせや普段の会話が効果的であるとした。