ソーマプライア準V 全国ビーチサッカー PK戦で惜敗


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ソーマプライア沖縄-フュージョン 第3ピリオド ヘディングシュートを決めるソーマプライア沖縄の新垣隆(左)=16日、宜野湾市のトロピカルビーチ(諸見里真利撮影)

 ビーチサッカーの第11回全国大会最終日は16日、宜野湾市のトロピカルビーチで準決勝と決勝を行い、ソーマプライア沖縄(開催地代表)が決勝でフュージョン(北信越代表)にPK戦の末に惜しくも敗れ、準優勝した。フュージョンは初優勝。

 試合は3ピリオド制で行われた。決勝でソーマプライア沖縄は0-3から3点を返し、盛り返した。延長戦にもつれ込んだが勝敗は決まらずPK戦となり、1-2でフュージョンに軍配が上がった。

◆劣勢挽回、手応え得る

 1点を追う第3ピリオド終了5秒前、同点のネットが揺れ、会場は歓声に包まれた。0-3から劇的な追い上げを見せた開催地代表のソーマプライア沖縄。最後はPK戦で涙をのんだが、「胸を張っていい試合をした」と河原塚毅監督は選手らをねぎらった。

 決勝は序盤から波乱の幕開けだった。第1ピリオド開始1分にオウンゴールで失点。その後も連続失点し、0-3となった。

 劣勢の展開だったが、ゴールキーパー(GK)を守備の要としてだけではなく、攻撃の起点にも置いたチームの戦術が試合終盤に効果を出し始める。GKを経由した左右のパス回しで動かされた相手チームは体力を消耗。第3ピリオドに入り、動きに隙が出たところで反撃を開始した。

 上原朋也が相手のパスをカットしてゴール。続いて、新垣隆が斉藤巧の逆サイドからのパスに走り込み、ヘディングで1点差に迫った。終了間際には斉藤のフリーキックが同点弾となった。

 準々決勝から3戦連続でエースのヴィクトル・ユーリ・ワタリを出場停止で欠いた。危機的な状況で逆に、チームのまとまりは増していった。優勝は逃したが、手応えは得た。照喜名辰吾主将は「今の戦術の精度を上げ、勝ちきるチームをつくりたい」と、さらなる飛躍へ前を向く。
(崎原有希)