キングス4連勝 名古屋Dに71―58 Bリーグ第9戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区3位=5勝3敗)は22日、沖縄市体育館で名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(同1位=7勝1敗)と今季第9戦を行い、71―58で勝利、連勝を4に伸ばした。キングスは第1クオーター(Q)から攻守で勢いに乗り、大宮宏正のダンクシュートなどで試合の主導権を握った。第2Qも勢いを落とさずリードを2桁に広げる時間帯もあったが、ミスからリズムを崩して33―28で前半を終えた。第3Qに入るとシュートが連続でリングにはじかれ、一時は名古屋Dに逆転を許した。それでも第4Qにラモント・ハミルトンが攻守で力を発揮すると、金城茂之や津山尚大が要所で得点して粘る名古屋Dを引き離した。名古屋Dとの第2戦は23日午後6時から同体育館で行われる。(観客3426人)

キングス 6勝3敗
71―58(22―14,11―14,11―13,27―17)
名古屋D 7勝2敗

 【評】第4Qの勝負どころで点を重ねたキングスが名古屋Dを振り切った。第1Qはキングスが主導権を握ったが、第2Q以降は得点が伸び悩み、第3Qはクロスゲームになった。第4Qは金城の得点でキングスがリードしたが、名古屋Dが3点弾で追い上げた。キングスは津山が要所で3点弾を沈めて白星を引き寄せた。(平安太一)

◆相手の強みを半減
 伊佐勉HC(キングス)の話 西地区で1位の名古屋に試合の最初からチャレンジする気持ちだった。自分たちが動き続けることで、高さのある相手の強みも半減させることができた。ディフェンスはプラン通りにできていたが、エラーもあった。明日はそれを消す努力をしたい。

◆プレー精度高める
 レジー・ゲーリーHC(名古屋D)の話 ベストな試合ではなく、ヘッドコーチとしてもうまくできなかった。第2Qの残り5分と第3Qは良かったけど、それを第4Qに持っていけなかった。明日の試合で勝つためには、プレーの精度を高めないといけない。

◇機動力で高さ対応 津山、重要局面で仕事

第4クオーター キングスの津山尚大がドリブルでリング下に切り込む=22日、沖縄市体育館(花城太撮影)

 津山尚大がリングに向かって一直線に突き進む。名古屋Dに連続得点を許し、6点差まで詰め寄られた第4Q残り約3分。インサイドでシュートをねじ込むと、バスケットカウントを告げる笛が響いた。フリースローを確実に沈めてリードは9点に。試合終盤の重要な局面で仕事を果たし、津山は「思い切りいくことができた」とうなずいた。

 高さのある名古屋Dを相手に、キングスは持ち味の機動力で立ち向かった。守備では足を使ってプレッシャーを与え続け、名古屋Dに苦しい展開でシュートを打たせることに成功した。攻撃ではコートを駆け回って相手守備を崩し、大宮宏正が2本のダンクシュートをたたき込んでチームを勢いづけた。

 しかし第2Qから中長距離のシュートがリングにはじかれて、思うように得点できない時間が続いた。「ボールが外でしか回っていない」と感じた伊佐勉HCは、「中に進入して足を使って相手を崩そう」と指示。第4Qは金城茂之や津山が豊富な運動量を生かしてインサイドに切り込んだ。

 首位の名古屋Dを相手に、最後まで動き続けて白星を引き寄せた。津山は「明日(23日)も人とボールが動くバスケを出したい」と強調。キングスの強みを生かして再び強敵に立ち向かう。(平安太一)