プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区3位=6勝3敗)は23日、沖縄市体育館で名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(同1位=7勝2敗)と第2戦(今季第10戦)を行い、64―69で敗れて連勝は4でストップした。試合は第1クオーター(Q)から激しい点の取り合いになった。キングスは岸本隆一の3点弾や金城茂之の速攻で点を重ねたが、名古屋Dも内外からリングをこじ開けて食らいついた。第2Qは互いに守備で踏ん張ってロースコアになったが、キングスは36―28とリードを維持したまま前半を終えた。後半に入ると名古屋Dの激しい守備に苦しんだキングスは得点が伸び悩み、徐々に点差を詰められた。試合終盤までキングスがリードを保ったが、終了直前に逆転された。キングスは30、31の両日、滋賀県大津市の滋賀県立体育館(ウカルちゃんアリーナ)で滋賀レイクスターズとアウェー2連戦を行う。(観客3591人)
名古屋D 8勝2敗
69―64(19―22,9―14,20―16,21―12)
キングス 6勝4敗
【評】試合終盤の重要な局面でミスを重ねたキングスが、つかみかけた白星を逃した。前半は速い攻撃と体を張った守備でキングスが勢いに乗った。後半は名古屋Dが厳しい守備からリズムをつかんだ。キングスは残り約2分までリードしていたが、そこからミスが続き逆転された。(平安太一)
◆もったいない試合
伊佐勉HC(キングス)の話 もったいない試合だった。1勝を挙げられる展開のゲームで我慢しきれなかった。名古屋が見せた最後の集中力はわれわれも見習わなければいけない。最後まで集中しきれないと勝ちきれない。昨日と今日の試合を次の名古屋戦につなげる。
◆勝ててうれしい
レジー・ゲーリーHC(名古屋D)の話 勝ててうれしい。昨日はベストな状態ではなかったけど、今日は選手たちがタフな部分を見せてくれた。第4Qのディフェンスもしっかりできていて、大事な場面で3ポイントを打てたことも良かった。
◆終了間際、まさかの10失点
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試合の終了間際、まさかの展開が待ち受けていた。第4Q残り1分48秒、ラモント・ハミルトンが3点弾を沈めてキングスがリードを5点まで広げた。しかし、キングスはそこからミスを連発。対する名古屋Dは3点弾やダンクシュートで点を重ねた。ハミルトンの3点弾以降は無得点のキングスに対し、名古屋Dは10得点して試合を決めた。
主将の岸本隆一は「残り時間2~3分まではうちのリズムだった」と言う。持ち味の機動力はこの日も健在で、金城茂之の速攻に岸本の3点弾と多彩な攻めを見せた。岸本は「ゲームコントロールはうまくできていた」と感じている。
雲行きがおかしくなったのは第4Qからだ。キングスは各選手が連係しながら好機につなげたものの、フリーのシュートを連続で外した。金城らベテランが奮起してどうにかリードを保ったが、終了間際の連続ターンオーバーで自滅した。岸本は「試合展開が昨日と同じで、今日も勝てるはずだと考える甘さがあった」と反省する。好機で決められない攻撃に勝負どころの集中力。この日の一戦でキングスに足りない部分が浮き彫りになった。伊佐勉HCは「一歩ずつ強くなる」と誓う。ハイレベルな1部リーグで上位を目指すために、全ての経験を力に変えることがキングスに求められている。(平安太一)