くらし

「タコライス」存続危機!? 野菜高騰、飲食店にも打撃 「年内回復厳しい」との見方

全国的な不作で大根やキャベツ、レタスなどが例年にない高値となっている=25日、沖縄県那覇市

 キャベツ1玉480円、大根1本450円―。全国的な野菜価格の高騰を受け、沖縄県内のスーパーや青果店の販売価格も例年ではあり得ない高値で推移している。産地の天候不順によって市場はかつてない品薄と不出来に覆われており、スーパーのバイヤーは「年内の回復は厳しそう」とため息を漏らす。沖縄でも、今年の高気温が今後の県産野菜の出来に影響しそうだ。材料の仕入れ価格の急騰にあえぐ外食業界では、タコライスのレタスの量を減らす対応も出てきた。

 25日夕、那覇市内のスーパーで買い物をしていた会社員の50代女性は「夏ぐらいからずっと高いまま。いつ安くなるのかと思いながら買う量を減らして節約もしているが、野菜なので買わないわけにはいかないし困る」と不満顔だ。

 北海道や東北地方に相次いで台風が上陸した影響で生産物が打撃を受け、8月中旬から葉野菜や根菜類の価格が上昇してきた。秋にかけて南の方へ産地が移っていくが、後続の関東地方などでも晴れの日が少ない9月の日照不足でレタスやキャベツ、トマトなどが不作だった。九州でも植え付け時期に長雨が重なり、熊本地震の影響もあり供給不足に拍車が掛かる。

 那覇市泊の「とまり青果」代表の諸見博昭さんは「例年ならイチキュッパ(198円)で売っている大根やキャベツが400円台、1玉100円のレタスも350円。お盆が終わって9月ごろから価格がおかしくなっている。北海道のタマネギは58円だけど、昨年収穫したものを冷凍保存したものだ」と語る。

 別の県内スーパーの仕入れ担当者は「先週まで卸売価格が非常識な値を付けていた。キャベツ1玉を500~450円で仕入れたという業者の話も聞こえたが、これで売値を付けても店頭で売れるわけがない」と語る。

 外食産業も深刻だ。キングタコスによると、今月に入ってからレタスの値段が高騰した。9月は12玉入り1箱が3千~4千円だったが、今月4日には8100円と倍増し、10日に最高値の8800円まで跳ね上がった。

 通常1箱分のレタスを千切りにすると重量は約6キロになる。だが、1箱8800円で仕入れたレタスは軽く、腐っているところが多かったため、千切りしてもわずか3キロにとどまった。

 店長は「レタスの量を減らさないままでお客さんに提供しようと思ったが、仕入れ先の八百屋に値段はいつ安定するのか分からないと言われたため、レタスの量を少なめにした」と肩を落とす。今後の見通しについて「最近の仕入れ額は落ち着いてきているので、11月以降は通常の量で提供できるだろう」と話した。

 これから葉野菜は県産物が市場に出回る時期となる。だが、今年は気温が高く推移していることから「朝と夜の冷え込みが足りなくて成長が良くないという話だ」(諸見さん)と先行きに不透明さが漂う。




関連するニュース







  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス