建設業完工高4292億円 過去最高 大型工事けん引 ランク発表


この記事を書いた人 新里 哲

 東京商工リサーチ沖縄支店は28日、県建設業の2015年度完成工事高ランキング(年間10億円以上、15年4月~16年3月期)を発表した。ランク入りは前年度比10社増の172社で、完工高総額は15・3%増の4292億7千万円となり、沖縄サミットがあった2000年以来15年ぶりに最高額を更新した。完工高の増加は4年連続。1位は国場組の298億9500万円で31年連続でトップを堅持した。1990年度以来、25年ぶりに上位10社がそろって増収となった。

 那覇空港第2滑走路増設事業や学校改築、病院、大型商業施設など公共、民間ともに大型工事がけん引した。拡大基調の県経済を反映する形で住宅需要の伸びも堅調で、今回ランキング入りしたハウスメーカー24社のうち、19社が増収となった。対象全社の実質成長率は6・2ポイント増で過去最高のプラス14・7%だった。

 増収企業は125社で全体の72・7%を占め、前年度比で0・7ポイント上回り、過去最高を更新した。減収企業は47社だった。県建設業許可業者数は4687社で、ランク入りの172社は許可業者の3・7%に当たる。

 県指名特A業者は80社がランクイン。電気・管・機械器具・鋼構造物の設備業者は39社、内装・建具・防水・塗装・型枠の専門業者は15社がそれぞれランク入りした。

 上位10社は前年に続き今回も顔ぶれが変わった。前回13位だった共和産業が14年ぶりにトップ10入りし、完工高は過去最高を更新した。上位10社合計の完工高は21・7%増の1221億6200万円となった。完工高全体に占める割合は1・5ポイント増の28・5%。

2015年度県完成工事高ランキング