100年前の鐘、安らぎの音 那覇の教会 製造年の刻印発見


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
約100年前のものとみられる三原聖ペテロ聖パウロ教会の鐘について語る、照屋寛公さん(左)と富本盛彦さん=5日、那覇市三原

 那覇市三原の三原聖ペテロ聖パウロ教会にある古い鐘に、「1917」と製造年と見られる数字が刻印されているのがこのほど判明、関係者は「約100年前のものだろう」と話し、話題になっている。現在教会は建て替え工事中で、これまで使っていた鐘を新築の教会に取り付ける際に数字の刻印が分かった。同教会の教会委員の富本盛彦さん(74)は「1950年代に米国の教会関係者から持ち込まれたものではないか」と話している。

 鐘は銅製で直径約40センチで、高さ約35センチの大きさ。重さは40キロほどある。鐘自体を揺らし音を出すタイプの鐘で、新しい教会を設計した建築士・照屋寛公さん(58)は「日本の鐘は鐘を打つか振り子を揺らして音を出すタイプが多い。恐らく米国から持って来たものだろう」と推測する。

 新しい教会は来年1月完成する。「近隣の人たちに安らぎを与える鐘になってほしい」と富本さんは話している。