個別商談2477件 沖縄大交易会が閉幕 事前マッチングに評価


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 国内最大規模の国際食品商談会「第3回沖縄大交易会」(同実行委員会主催)は最終日の22日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで行われ、開催中の2日間、個別商談だけで2477件あった。第2回交易会の商談件数から約3割増となった。フリー商談を含めると3千件を超えるとみられ、回を重ねるごとに規模を拡大させている。出展企業は41都道府県から261社、バイヤーは当日参加を含めて15の国と地域から224社に増えて過去最大の計485社が参加した。

第3回沖縄大交易会で県外バイヤーと商談する南都酒造所の関係者(左)=22日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 参加者からは、商品の多様性やビジネス機会創出のため、さらなる規模拡大を求める声が上がった。見本市的な商談が主流となる中、事前に商品情報をサイトで紹介して、サプライヤーとバイヤーの要望を聞いて商談枠を設定する事前マッチング型商談を評価する声もあった。

 味珍味有限公司(香港)の郭嘉豪チームリーダーは「事前マッチング商談は初めての経験だが、商品情報を事前に確認して時間を決めて交渉できるのは良かった」と評価した。

 泡盛を造る黒麹(こうじ)菌が生成する酵素を利用した「登別チーズ」を出展した、のぼりべつ酪農館(北海道)の三浦学代表は「ミスマッチの商談になると時間が無駄になる。首都圏の商談会と比べるとまだ規模は小さい。もっと大規模にしてフリーの時間を増やせば、たくさんのバイヤーと商談ができる」と指摘した。 

 実行委の安里昌利事務総長(県経営者協会会長)は「現在の会場は収容能力の問題で規模に制約があり、限界がある」と指摘した上で「交易会のブランド力を高めるには一定の規模が必要だ。(2020年開設予定の)大型MICE会場を活用して規模を拡大させたい」と意気込みを語った。