沖縄税制、延長幅短縮へ 政府方針、5年から2年へ 酒税軽減などの8項目


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 政府は、2017年に期限が切れる酒税軽減措置など沖縄関係税制の8制度について、現行制度を単純延長した上で、適用期限を従来の5年から2年に縮める方向で最終調整していることが28日、複数の関係者の話で分かった。航空機燃料の軽減措置は従来通り3年の延長とする方向で調整を進めている。

 沖縄関係税制の適用期限を縮めることを巡り、菅義偉官房長官は18日、沖縄関係税制の独自案を要請した日本維新の会の下地幹郎国会議員団政調会長に対して「2年サイクル」での見直しに言及していた。

 政府関係者によると、沖縄関係税制の中には適用実績が少ない税制も多いとして、必要性を判断するために期限を短くする考え。

 政府内では沖縄関係税制を抜本的に変えていく必要があるとの意見が強く、その判断をするためには今回の税制改正の議論では時間が足りないとして、2年の延長とする公算が大きくなっている。

 政権幹部は取材に対して「2年という案は聞いているが、最終的な判断はまだ下っていない」とした上で、方向性は認めた。

 自民党国会議員の一人は「沖縄関係税制は、これまで政治的な判断で延長が決まってきたが、事例を積み重ねてシンプルに2年程度で必要性を判断するというのは、ある意味正常化したと言えるのではないか」との見解を示した。