〝隠れ里〟魅力発信 「うくくまーい」区民が案内 沖縄南城市小谷


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知念松夫区長の案内で竹細工の里小谷集落を撮影で回る知念高校写真部の照屋友理教諭と生徒たち=19日、南城市佐敷字小谷

 【南城】竹細工の里として知られる南城市佐敷字小谷区(知念松夫区長)は今年から「うくくばーきの会」を発足させ、19、20の両日、「うくくまーい」を開催し訪問者でにぎわった。集落の周りを森に囲まれ、かつて生活用水に使われていた三つの古い井泉(カー)や石畳道、昔ながらの竹細工が見られるなど、懐かしい風景が訪れる人の心を癒やしてくれる。

 過去3年間にわたって、南城市商工会が海を見下ろす隠れ里小谷の魅力を紹介しようと「バーキの里うくく会」の名称で取り組んできた。

 区民自ら地域の活性化を進めていこうと、区行政とは別に「うくくばーきの会」を結成。区民生委員の城間勝美さんを会長に知念区長ら委員7人でスタートした。

 第1回「うくくまーい」初日には、知念高校写真部顧問の照屋友理教諭と生徒5人がフォトコンテストに応募するための写真の撮影に訪れ、知念区長の案内で史跡などを回った。

 豊見城市内の女性3人は古い井泉の前で手を合わせて祈り事をしていた。那覇市内の写真サークルグループは竹細工体験コーナーで、バーキ作りにいそしむ名工の姿をカメラに収めていた。

 区内には売店がなく、これまでの「うくくまーい」で一休みして軽食しながらゆっくりできる所がほしいとの要望に応え、女性会が手作りケーキやお菓子、8月に区内でオープンしたコーヒー店による飲み物の販売と新鮮な野菜即売会も開かれ喜ばれた。

 公民館には区内のシーサー工房で作られた作品や籠、バーキなど多くの竹細工類、壁には昔撮った懐かしい写真が展示された。(知花幸栄通信員)