親子で着付芸術委員 県内初 西島本喜美子、舞さん


社会
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日本着付学術会の芸術委員に認定された西島本舞さん(左)と母の喜美子さん親子=5日、石垣市大川のサロンドキミコ

 【石垣】石垣市大川で美容業を営む西島本舞さん(42)が母喜美子さん(67)の後を追い掛け、日本着付学術会芸術委員の認定試験に合格した。親子2代の認定は沖縄県内初。合格者は県内で5人ほどという栄誉に西島本親子は「とてもうれしい」と目を細めた。

 喜美子さんは1977年に美容業のサロンドキミコを創業。舞さんも母の仕事に憧れ同じ道を進み、現在同社取締役でウエディングプランナーなどを務めている。その中で喜美子さんが着付けの技術を高めるため、2007年に芸術委員の認定試験に挑戦し合格を果たしていた。

 日本着付学術会は全日本美容業生活衛生同業組合連合会が支援する組織で、芸術委員認定試験は学術会への入会試験を合格した人だけが参加でき、高度な技術が求められる厳しい審査内容になっているという。

 舞さんは6月に入会試験を通過し、そのまま芸術委員試験にも挑んだ。「補正用の布一枚分のわずかなミスで小さなしわが出て減点になる」と、試験を通じて着付けの難しさや奥深さを、改めて実感した。それでも学んだ成果を出し合格者全国7人の中に入った。今回石垣市からはもう1人認定を受け、舞さんらは11月30日に認定証を授与された。

 西島本親子は「認定は大きな力になる。離島でも地域の人に高い技術を提供できることを自信にして頑張っていきたい」と力を込めた。