島袋、下地が栄冠 東日本学生レスリング


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 レスリングの東日本学生秋季新人選手権が6日、東京の駒沢体育館であり、フリースタイル70キロ級の島袋慶生(浦添工業高―日体大2年)とグレコローマンスタイル71キロ級の下地恵永(浦添工業高―専修大2年)が栄冠を手にした。2選手は21日から代々木競技場第2体育館で開催する「天皇杯全日本選手権」の出場権を獲得した。

◆「前へ出る」貫き 相手ねじ伏せる/島袋、決勝逆転勝ち

 島袋 慶生

 島袋慶生が、昨年のグレコローマンスタイルに続き、フリースタイルで頂点に立った。「前へ出る」自らのスタイルを貫き、得意のかぶり返しを決め技に、相手をねじ伏せた。

 第2シードで臨んだ今大会は、初戦の2回戦と準々決勝を10―0のテクニカルフォール勝ちし勢いに乗った。

 決勝はチームメートとの対決だった。「絶対に勝ちたかった」。1―2とリードされている場面、第2ピリオド残り1分半、勝負どころと判断し前へ出て相手をつかむと、がぶり返しを決め一気に5―2と逆転。そのまま振り切った。

 「練習してきた技が決まりうれしかった」と振り返った島袋。国内の強豪が集う天皇杯に向け「1つでも多く勝ちたい」と謙虚な言葉の中に、挑戦者としての静かな意気込みが見えた。

◆組手の強化結実 2戦目から完勝/下地、大舞台へ意欲

 下地 恵永

 下地恵永は大会前、チームが主眼に置く「組手」の強化に熱心に取り組んだ。その練習が試合で生きた。

 緊張気味だったという初戦の2回戦は1―0と辛勝したが、この試合を含め3回戦、準決勝といずれも相手にポイントを奪われなかった。指し手争いで相手を上回り、攻守で主導権を握った。セコンドから声をかけ続けた高校の先輩でもある与那覇竜太(4年)にも「的確な指示に助けられた」と感謝した。

 決勝は相手の反則による勝利となり「後味は悪かった」が、目標だった天皇杯出場を決めた。初出場となる大舞台へ「思い切りプレーしたい」と意欲を示した。