重粒子線「慎重に検討」 西普天間地区 県、採算性を疑問視


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 沖縄県議会11月定例会は8日、一般質問初日の質疑を行い、沖縄・自民の7人が登壇した。前県政で進められていた西普天間住宅地区への重粒子線治療施設導入について、下地明和企画部長は「慎重に検討しなければならない」と述べた。集客の6割以上を県外、海外からと見込む中、海外で同様の施設導入が進んでいる情報があるとして採算性などで課題を指摘した。又吉清義氏への答弁。

 下地部長は琉球大医学部付属病院の同地区移転について「2024年度末をめどに移設完了する」と述べた。又吉氏、山川典二氏への答弁。

 下地部長は米軍北部訓練場の返還に伴う普通交付税の影響について「国頭村は約1億7千万円、東村は約7千万円の減額の影響が出ると聞いている」と答えた。

 介護福祉士などの養成・確保のため国の補助を受けて実施している介護福祉士等修学資金貸付の現状について、金城弘昌子ども生活福祉部長は「09年から15年まで9施設287人に貸し付けている。16年2月補正で原資を約2億5千万円積み増し、879人分まで貸し付け可能となるよう事業費の拡充を図っている」と説明した。中川京貴氏への答弁。

 謝花喜一郎知事公室長は、県ワシントン事務所について「開設して11月末現在、272人の人々と意見交換、接触などやりとりをした」と成果を強調した。内訳は米国連邦議会関係者177人、国務省関係者44人、国防総省関係者9人、国家安全保障議員関係者2人、副大統領経験者1人、シンクタンクの有識者39人。花城大輔氏への答弁。

 安慶田光男副知事は、翁長雄志知事の北部訓練場の部分返還での「苦渋の選択」発言を巡って地元新聞社を訪れたことについて「意見交換したいと申し出て、先方が受け入れたので出向いた」と述べた。島袋大氏、具志堅透氏への答弁。

 ほか仲田弘毅氏が登壇した。