プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区4位=10勝12敗)は11日、沖縄市体育館で栃木ブレックス(東地区2位=16勝4敗)と第2戦(今季第23戦)を行い、71―78で敗れた。ホーム戦6連敗を喫し、5位に後退した。キングスは前半からシュート力の低さを露呈した。第1クオーター(Q)は11点、第2Qは13点と攻撃面で苦しむ間に栃木の猛攻を受け続けた。24―42で迎えた第3Qは最大22点までリードを広げられた。それでも金城茂之やアンソニー・マクヘンリーが積極的にリングに向かって追い上げると、第4Q終盤には岸本隆一やレイショーン・テリーの得点で食らいついた。しかし、最後は栃木が時間を有効に使って逃げ切った。キングスは17、18の両日、大阪府の池田市五月山体育館で大阪エヴェッサとアウェー2連戦を行う。
(観客3382人)
栃木 17勝4敗
78―71(18―11,24―13,21―23,15―24)
キングス 10勝13敗
【評】キングスは序盤、攻撃やリバウンドで力を出せず、栃木に大きくリードされた。後半に入ると金城やマクヘンリーがリングを攻めて追い上げたが、前半の劣勢を挽回することはできなかった。(平安太一)
◇次に勝利目指す
伊佐勉HC(キングス)の話 あれだけ点が離されても、お客さんは諦めていなかった。それを選手にも伝えた。後半はアグレッシブにプレーした結果、栃木を焦らせてもう少しのところまでいった。今度のゲームで勝利を目指したい。
◇今日は満足できない
トーマス・ウィスマンHC(栃木)の話 沖縄で2連勝できたことは満足だが、今日の試合の終わり方には満足できない。相手のプレッシャーへの対応を改善しないといけない。
◇レベルの差、顕著に
後半にキングスのギアが上がった。金城茂之やマクヘンリーが速い展開からシュートをねじ込み、試合終盤にはテリーが連続得点を挙げた。第3Qに一時20点以上を離されていたが、最終的には7点差まで詰めた。得点では大きな差はなかった。しかし金城茂之は「栃木を相手に後半から(いい攻撃を)やっても遅い」と言う。明らかなレベルの差がある栃木に対してキングスの力は及ばず、この日もホームのファンに白星を届けることができなかった。
第1Qの開始から5連続でシュートを外すキングスに対し、栃木は日本人選手を中心に着実に得点を重ねた。0―9とされた場面でキングスがタイムアウトを取って仕切り直しても、シュート精度の低さは改善されなかった。前半はわずか24点にとどまり、高確率でシュートを決める栃木に格の違いを見せつけられた。
第3Qには「自分たちのバスケをやろうと思った」と言う金城が気を吐いた。相手の隙を逃さずリングを攻めて、二つのバスケットカウントも奪った。「みんながいい動きをしていたおかげ」と後半はチームバスケができたと感じている。ホームで6連敗とファンの期待に応えられない日々が続く。それでも金城は「今日の後半のバスケは大事なものをつかむきっかけになる」と感じている。格上の相手に追いつき、追い越すために、キングスは前に進み続けるしかない。(平安太一)