「スポーツで稼げ」 鈴木大地長官、地域振興で講演


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「スポーツで稼ぎ、産業を活性化させる」と強調する鈴木大地スポーツ庁長官=11月24日、沖縄市上地

 【沖縄】沖縄市は11月24日、スポーツコンベンションシティ宣言20周年記念シンポジウムを、市上地のミュージックタウン音市場で開いた。元競泳選手で、スポーツ庁長官の鈴木大地氏が「スポーツによる地域振興」と題し基調講演したほか、プロスポーツチームの代表者や桑江朝千夫市長らが登壇して討論会もあった。行政や民間企業、スポーツ指導者ら約300人が熱心に耳を傾けた。

 鈴木氏は、政府がスポーツ関連事業の推進による地域活性化を目指していることを紹介した上で「これまでスポーツは教育的な部分が強く、稼ぐことに罪悪感があった。今後はスポーツで稼ぎ、お金を施設に投資し、スポーツ人口を増やし、産業を活性化させる好循環をつくる」ことを強調した。

 「地域に経済効果をもたらし、街づくりの核になる」というスタジアムアリーナの自治体による建設についても言及し、負担軽減や資金調達の方法などを示した指針についても紹介した。

 討論には桑江市長のほか、琉球ゴールデンキングスを運営する沖縄バスケットボールの木村達郎社長、FC琉球を運営する琉球フットボールクラブの李済華ゼネラルマネジャー、早稲田大学スポーツ科学学術院の原田宗彦教授、県スポーツ振興課の瑞慶覧康博課長が登壇した。

 木村社長はキングスの設立当初から10年目で、年間売上額が6倍に伸長したことに触れ「スポーツビジネスの可能性は大きく、潜在的な余力も備えている。今後大きく成長させるには、アリーナ整備が必要だ。コンサートや展示会などあらゆるイベントに対応できる」とスポーツを基点とした経済活性化を描いた。