豊見城中央が与根移転 きょう起工式、19年3月完成 救急強化、ヘリポート整備


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豊見城市与根に移転新築する豊見城中央病院の完成イメージ

 社会医療法人友愛会(比嘉國郎理事長)は、豊見城市与根の豊見城カントリー倶楽部(くらぶ)(CC)跡地に豊見城中央病院を移転し、がんの放射線治療や救命救急体制などの医療機能を強化した地上7階建ての新病院を建設する。24日に起工式を行い、2019年3月までの完成を予定する。

 西松建設と大米建設、金秀建設など6社共同企業体(JV)が施工する。

 友愛会は豊見城CCの一部土地約8ヘクタールを取得。敷地面積は豊見城市上田の現在地の倍近くになる。病院の延べ床面積は4万7933平方メートル。屋上にはヘリポートを整備し、来院者用駐車場として700台分のスペースを屋外に確保する。

 災害時対応では、新病院は免震構造を採用する。ゴルフ場は海抜2メートルの低地だが、免震層によるかさ上げで病院1階部分は地上5メートルの高さとなり、同地域で想定される津波浸水の範囲内であれば影響はほとんどないとしている。

 病床数は現行と同数の376床を想定しているが、同病院が内閣府の認定を受けた「国家戦略特別区域高度医療提供事業」では病床を現行から18床増やすことができる。

 豊見城中央病院は、建物の狭さによる医療機能の制約のほか、慢性的な駐車場不足、増築を繰り返したことによる動線の複雑化などにより移転を検討してきた。与根移転後の現在地の跡利用については院内で検討を続ける。